栄光電器株式会社　兵庫県尼崎市

ボルトの加熱のみに特化したヒーターで、例えば原子力発電用高圧タービンや各種高圧プレス等のボルト、船の内燃機部分の締付けボルト、コンプレッサや高圧バルブなどに用いられるボルトの加熱に使用されています。

ボルトの中心にヒーターを挿入する為の穴を開けてヒーターを差し込み急速加熱することで、熱膨張をさせ増し締めをします。その後、ヒーターの通電を切りボルトが冷えることで収縮し、増し締めと同じ効果を発揮します。

使い方が特殊で、ボルトの挿入穴径φに対して、ボルトヒーターは少し小さめに製作する為、ヒーターは空焼き状態で使用する形になります。従来の空気加熱用ヒーターの場合ですと、ワット密度が1～3W/m² 程度ですが、ボルトヒーターの場合は7～9W/m² 程度と高めに設計されております。その為、挿入穴径φとボルトヒーター外径φの関係が重要になります。ヒーターは高温使用を想定した設計をあらかじめ施しております。

• ワット密度とは電力（Ｗ）を発熱面積（m²）で割ったものです。
  例えば、ボルトの挿入穴径がφ１５に対して、ボルトヒーター外径φ１２などの場合はお勧めできません（φ１３～１４．２程度が理想です）。
  ボルトヒーターの外径φは自由に設計できますので、ボルトの挿入穴径がわかる場合は、あらかじめご教授下さいませ。

高周波誘導加熱のボルトヒーターと比較しますと、昇温時間が劣るという短所があります（２０分～３０分程度かかる）。その代わり、高周波誘導加熱のヒーターと比較すると、コストが安いというメリットもあります。その為、使用する現場の状況に依って、使い分けていただいております。

形状は木製の取っ手をつけ、移動作業をスピードアップを図ったものや、端子ＢＯＸのみを付けたものなどがあり、すべて受注生産で１本から製作いたします。

• 型代は不要です。
• 参考寸法として、下記仕様表に記載いたしましたが、在庫はございません。
  納期は３０日程度必要と考えて下さい。

1. ボルトの中央にヒーター挿入孔をあけ、これにヒーターを挿入して加熱します。
2. 通電を致しますと、ボルトが熱膨張いたしますので、この時にヒーター電源を切ると同時にナットを締付けますと常温に復帰した際、ボルトは収縮されて強度の締付けを行うことができます。

• ボルトヒーター使用後保管される場合、出来る限り湿気のない場所に保管をお願いします。
• 必ず定格電圧にてご使用下さい。２００Ｖ定格のボルトヒーターに２２０Ｖを印加することは断線のリスクが上がる為ＮＧです。
• ボルトヒーターを移動される場合は電源をお切り下さい。表面温度が７００°Ｃ以上あり、大変危険です。

写真はほんの一例です。仕様についてもご相談承ります。

• 電圧は任意ですので、ご使用になる現場の定格電圧をご教授下さい。
• 寸法は参考値ですので、受注生産で自由に設計可能です。
• 在庫品はありません。納期は約３０日必要です。